薬剤部
薬剤部概要
薬剤部では、調剤や製剤をはじめ、抗がん剤の調製、薬剤管理指導、医薬品情報管理、チーム医療、地域医療連携、教育・研修などを通じて、患者さまによりよい医療を提供するために、日々業務を行っています。
薬剤長あいさつ
薬剤部には、現在薬剤師15名が在籍し、調剤、製剤、医薬品管理、病棟での薬剤管理指導、抗がん剤の調製、医薬品情報提供等の業務を行い、患者様に対する医薬品の安心・安全な適正使用を提供できるように心がけております。
更に、チーム医療においては感染制御チーム、抗菌薬適正使用支援チーム、栄養サポートチーム、緩和ケアチーム、褥瘡対策チーム、認知症ケアチーム等にも積極的に参加し、処方確認、処方提案、患者モニタリング、薬物療法の有効性向上、副作用回避等にも力を注いでいます。
一人一人の薬剤師が自分の得意分野を持ち専門・認定薬剤師の資格取得することを目標にすることはもちろん、地域の中核病院に勤務する薬剤師としてオールラウンドな知識習得も大切と考えています。
今後、薬剤部として個々の能力を生かし、地域医療に貢献するため薬剤部一丸となり、一層努力していきたいと考えています。
スタッフ
- 薬剤長 :小嶋 啓修
- 薬剤師 :16名
- 薬剤助手:9名
業務内容
調剤・製剤業務
処方箋調剤業務
調剤室では医師の処方箋に基づいてお薬を調剤しています。その際、用法・用量等処方箋の内容を確認(処方監査)し、疑問があれば処方医へ問い合わせ(疑義照会)します。医師の指示がある場合にはお薬の写真入りの「おくすりの説明書」を発行し、患者さまのお薬使用にあたっての理解を推進しています。
調剤では、当院の電子カルテと部門システムを連動させた調剤システム(自動薬袋作成、自動錠剤分包、散剤鑑査システム、ピッキングサポートシステム)を稼動させることで、正確な調剤を行うとともに、調剤の効率化を図っています。
薬局窓口の受付時間は、平日と休日の当番日は午前8時30分から外来診察終了時刻までですが、外来診療を行っていない日も日直・当直の薬剤師が対応しております。
内服調剤 |
錠剤分包機 |
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散剤棚 |
散剤分包機
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内服薬鑑査
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注射薬調剤業務
入院患者さまを対象に、1日分の注射薬を個人別に取り揃え、投与量、投与経路、 配合変化等の確認を行った後、病棟に払い出しています。 調剤の際には内服薬の際と同様に、ピッキングサポートシステムを使用し、正確 な調剤を行っています。バーコードラベルも発行されるため、病棟で薬剤を投与す る際には、バーコードでの確認を行い、患者さまに安全に薬剤を投与することがで きています。 |
院内製剤業務
市販されていない特殊製剤や消毒液等の調製を行っています。
抗がん剤ミキシング業務
入院中病棟やがん化学療法室で使用される抗がん剤(注射薬)については、投与薬剤、投与量、投与間隔等の確認をした後、抗がん剤調製専用の部屋に設置してある安全キャビネット(クラスⅡ)内で、無菌的に混合(ミキシング)を行っています。
ミキシングには閉鎖式薬剤移注システム、重量監査システムを導入しており、安全で正確な調製を実現しています。
薬剤説明支援業務
薬剤管理指導業務(平均300件/月)
薬剤師は必要に応じて入院患者さまのベッドサイドに行き、お薬の説明をします。適切な薬物療法を行っていくために、医師や他の医療スタッフと連携を図り、服用方法や効能・効果、副作用などの情報を提供しています。
外来がん化学療法指導業務
外来通院で抗がん剤治療を受けている患者さまに対して、薬物治療が最適となるよう薬学的視点からサポートをしています。使用する薬剤の説明や副作用の確認、支持療法の提案や実施を行っています。
入院時支援業務
手術による入院予定の患者さまに対して、看護師や栄養士と連携し、常用薬やサプリメントの使用を確認して術前中止薬を把握するなど、入院後の治療の円滑化を図っています。
■医薬品情報管理業務
医薬品に関する情報を収集管理し、医師、医療スタッフからの問い合わせに対応 しています。また、定期的にDI(医薬品情報)ニュースを発行し、各部署に情報提 供を行っています。
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チーム医療への参画
チーム医療では、様々な職種のメディカルスタッフがそれぞれの職能を活かし、連携することにより、患者さまによりよい医療を提供できるよう、日々活動しています。
薬剤師も、チーム医療の一員として、様々な場面で活躍しています。
栄養サポートチーム(NST)
薬剤師は医師や看護師、栄養士と共にカンファレンスや回診に参加し、個々の患者さまの病態に応じた適切な輸液・経腸栄養などの処方提案を行っています。
抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
薬剤師は適切な抗菌薬の選択やTDMに基づく投与設計を主治医チームへ提案し、抗菌薬の適正使用の推進に努めています。
感染防止対策チーム(ICT)
薬剤師は専門的な知識に基づき、消毒薬の適正使用への助言や、感染対策マニュアルの策定などを通して、院内感染対策に努めています。
緩和ケアチーム(PCT)
薬剤師はカンファレンスに参加し、患者さまの状態に合わせて、鎮痛剤や副作用軽減のための支持療法など適切な薬剤の提案を行っています。
褥瘡対策チーム(PUT)
薬剤師はカンファレンスや回診に参加し、褥瘡のリスク薬の抽出や状態に合わせた薬剤の提案など、薬学的見地から介入しています。
認知症ケアチーム(DCT)
薬剤師はカンファレンスや回診に参加し、せん妄のリスク薬のチェックや、薬物療法について提案を行っています。
専門・認定薬剤師
日本病院薬剤師会 |
病院薬学認定薬剤師 | 5名 |
がん薬物療法認定薬剤師 | 1名 | |
感染制御認定薬剤師 | 1名 | |
日本臨床腫瘍薬学会 | 外来がん治療専門薬剤師 | 1名 |
日本臨床栄養代謝学会 | NST専門療法士 | 1名 |
日本糖尿病療養指導士認定機構 | 糖尿病療養指導士 | 1名 |
日本薬剤師研修センター |
研修認定薬剤師 | 2名 |
認定実務実習指導薬剤師 | 4名 | |
小児薬物療法認定薬剤師 | 1名 | |
日本緩和医療薬学会 | 緩和薬物療法認定薬剤師 |
1名
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岩見沢市立総合病院外来化学療法レジメン一覧
学生教育実習
薬学部5年生の長期実務実習において、認定実務実習指導薬剤師の監督のもと、内服薬や注射薬の調剤、病棟業務やチーム医療などについて直接指導を行っています。
患者さまへ
お薬のことは、お気軽にご相談ください
患者さまの適正で安全かつ有効な薬物治療のために医薬品の管理、供給、薬の情報提供、副作用防止に努めております。お薬のことでわからないことはお気軽にご相談ください。